.../境内の散策/観音堂.
観音堂(本堂)  

 元禄10年(1697)に徳川5代将軍綱吉公の命により建てられた観音堂は、綱吉公の生母である桂昌院の願いによるもので(桂昌院は大変熱心な仏教信者であった)、自身の信仰する念持仏の奉納・祈願を目的として建立された。
 名前の如く如意輪観世音菩薩という観音様を本尊として奉っているが本尊は桂昌院念持仏の天然琥珀観世音菩薩である故、御前立として木像の如意輪観世音菩薩像(平安時代の作)が本堂の須彌壇に安置されている。 
 又本堂には大小様々な仏像が安置されていて、一般参詣者の為に裏本尊・如意輪観世音菩薩像や観世音菩薩の化身でそれぞれに桂昌院の御髪が納めてある三十三身像などがある。仏像以外にも観音堂造営の記念として奉納された綱吉公直筆の『悉地院』の篇額や、『噴水図』(江戸狩野派の作家の作)に代表される奉納絵馬などの貴重な文化的な遺産がある。
 外観は元禄時代の建築工芸の粋を結集した単層・入母屋造りの屋根をもつ大建造物で、関東大震災や東京大空襲などの災害にあってもその姿を変えることなく、元禄文化の雄大にして華麗な様相を今に伝えている。


規模 桁行7間 梁間 7間

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